・ 目次 / 第16話「キャラクターショー」 (前のページ/次のページ) ・
キャラクターショー会場。
親子連れでほぼ満席。その中には、前日デラタコカフェに来ていた親子連れもいる。
そのすぐ後ろに四乙女も座っている。
Qピンクの人形を手にした兄と、Qグリーンの人形を胸に抱く妹。その横に母。
妹「お兄ちゃん、まだ〜?」
兄「もうすぐだよ」
ひかり、兄妹の声を聞いて、ふたりの存在にひとり密かに気づく。
ひかり<あ!>
妹「もうすぐって、あとどのくら〜い?」
兄「そんなの知らないよ。もうすぐったら、もうすぐだよ」
妹「ゆーり、もう待てないー。早くQグリーン見たいー」
母が、口を挟む。
母「ゆーり、いい子にしてないと、Qグリーン来てくれないわよ」
妹「いや〜。じゃ、ゆーり、いい子にしてるう〜」
そう言って、きちんと座り直す女の子。
後ろのひかり、密かに微笑む。
ひかり<ふふ>
次に、隣の美羽、周りを見渡しながら、
美羽「ふええ、ホントに人気があるのねえ」
ゆとりと奈緒が、美羽につられてキョロキョロしながら同調しこっくり頷いた。
ゆとり・奈緒「う〜ん」
ワイワイしている客席が、彼女らの視線で映る。
ビイイイーッとブザーが鳴ってやがて、開演。
ふたりの女の子の着ぐるみが登場。声優のテープの声に合わせて、寸分のずれもなく動き、器用に演技してみせる。
着ぐるみA(ヨシコ)「ケイコ〜」(着ぐるみA=ヨシコは、ショートカットの茶髪でボーイッシュ)
着ぐるみB(ケイコ)「ヨシコ〜」(着ぐるみB=ケイコは、長い黒髪でお嬢様タイプ)
着ぐるみヨシコ「わたしたちってさあ、世界で一番の仲良しだよねー」
着ぐるみケイコ「そうねえ。喧嘩するのも仲良しの証拠ですものねー」
ヨシコ「なに言ってるの。わたしたちが喧嘩するなんて、ありえな〜い」
ケイコ「もう、ヨシコったらあ。つい昨日もケーキのイチゴの取り合いで喧嘩したばっかりなのに、もう忘れちゃってええ」
ヨシコ「アレ?そうだっけか?あはは。あたしってば、ポジティブすぎて、悪いことの物忘れが激しいから。あははは」
会場からもドヨドヨと笑いが起こる。
会場「キャハハハハッ!」
そこへ怪人登場。
着ぐるみ怪人「ふははは。今日も楽しくお友だちごっこか。それなら、ふたり仲良く消し去ってくれようかっ!」
ヨシコ「出たわねー!ケイコ、変身よッ!」
ケイコ「うんっ!」
ヨシコ&ケイコ「たあっ!」
ドライアイスの煙幕に包まれ、ふたりの姿が見えなくなる。
すぐに煙幕が晴れると、そこには変身して、着ぐるみかぶり面の上にさらに仮面をかぶった戦士・プリQレンジャーのふたりが立っていた。ヨシコの変身体がQピンク、ケイコの変身体がQグリーンである。
Qピンク「仮面レンジャーQピンク!」
Qグリーン「仮面レンジャーQグリーン!」
ふたりの着ぐるみ「仮面のふたりはプリQレンジャーッ!」
怪人「ふふふ。出たな。なぞの二戦士、約めて、なぞなぞの戦士よ。よしじゃあ、早速Q(キュー)出してみろ。今日こそは華麗にA(エー)して、お前らをグーの音も出ないようにしてやる」
すると、Qグリーンのほうが、紙を出し、
グリーン「では行きまーす。うちのそばに出来たお店はなーんだ」
怪人、答えに窮して、
怪人「うっ?ぐぐ・・」
客席で、ゆとり、囁くように、
ゆとり「え、こないだうちのそばにケーキ屋さんできたけど、それ?」
美羽も囁くように、
美羽「ゆとりぃ、これはなぞなぞだよ」
すると、ひかりが、小声で、
ひかり「おそばやさん、かな?」
舞台では、怪人が、
怪人「ええい、おまえの家の近所に出来た店など知るはずがないわ!」
Qグリーン、Qピンクに、
Qグリーン「ピンクはわかるよね?」
Qピンク「えっとね、グリーンのおうちのそばって、確かこないだケーキ屋さんができたよね。でも、あれって、そばって言っても500メートルくらい離れてなかった?」
客席で、奈緒、噴き出して、
奈緒「ぷうっ!ゆとりとおんなじこと言ってるよ!」
ゆとり、嫌そうな顔で、
ゆとり「うちの近所のケーキ屋さんは、100メートルも離れてませんー!」
また舞台。Qグリーンが、あきれて、
Qグリーン「もう、ピンクったらあ。わたしたちのほうが間違えてどうするの?答えは打ち合わせのとき教えたでしょ?」
Qピンク「あ?ああ〜、そうだったよね。はは。わざとボケてみただけだよ。もおお〜、グリーンはジョークが通じないからなあ」
怪人、苛立って、
怪人「ええい、早く答えを教えろ!」
Qピンク&Qグリーン声を揃えて、
Qピンク&Qグリーン「答えは〜、おそばやさん!」
客席にて、美羽が、囁くように、
美羽「すごいっ!ひかり、正解だよ」
奈緒も喜んで、
奈緒「ひかりが怪人役やったら?」
ひかり、微笑む。
ひかり「ふふ」