■ 第16話「キャラクターショー」

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・第6幕

なぎさも、ゆとなおみ〜うの席に腰かける(円テーブルの定員は大体3名だが、10代の普通の少女の体型なら、ギューギュー詰めでギリギリ5名までOKというところか。特に、美羽は小さいし・・・)。ひかりは、注文の品を用意するため、その場から離れていて、今はいない。
ゆとりがなぎさに一番に声をかける(ゆとりは、なおみ〜うほどなぎさを意識していない感じなので)。
ゆとり「なぎささん、学校の帰りですか?」
なぎさ「うん。土曜日だけど部活でさっきまでしごかれてた。もう〜おなかペッコペコでさ」
ゆとり「ラクロス部・・でしたよね。たいへんなんですね」
なぎさ、困った笑みで、
なぎさ「そお〜。先輩厳しいんだよね〜」
奈緒、ここぞとばかり容喙して来る。
奈緒「でもでもぉ、と〜ぜん美墨先輩なら、一年からレギュラーなんでしょ!?」
なぎさ、苦笑。
なぎさ「まさか〜。高校のラクロス部はそう甘くはないよ。でもまあ準レギュラーってとこかな。たまに公式戦にも出してもらえるし」
(ベローネ高等部は、なぎさのように中等部から自動的に進学(進級)した者以外に、他の中学から受験して入学して来る者も少なからずいる。しかも、ベローネ高等部ラクロス部は強豪ということで、優秀な選手が各中学から集まりやすく、そういうエリートが二年、三年にゴロゴロいる中では、なぎさでさえすぐにはレギュラーになれないのである。ただし、一年生の間では、なぎさはすでにエース級とされているようだ)
美羽「へえ、やっぱりすごいんだ〜。さすが雪城ほのかの大親友・・・!」
なぎさ、ちょっとしょぼくれた変顔になり、
なぎさ「ほ、ほのかと比べないでよ〜。ほのかは、初めからすごすぎるんだから。(表情を整え直し)でも、海の向こうでほのかががんばってるって思うから、わたしもがんばれるのかもね」
ゆとり、素直に感心して、快活に、
ゆとり「なぎささんって、ほんっとに友だち思いなんですね」
なぎさ、照れて頭を掻きながら、
なぎさ「いやあ、それほどでも・・・」
なぎさ、そこまで言うと、ハッとなって、ゆとなおみ〜うの3人を見渡し、
なぎさ「・・・そういえば、あんたたち3人もすごく仲よさげだけど、前からそうだったっけ?」
なおみ〜う、顔を見合わせ、
なおみ〜う「え・・・」
ゆとり、誤魔化すように、苦笑しつつ、
ゆとり「ま、まあ、いろいろあって」
なぎさ、キョトンとした表情で、
なぎさ「へえ・・・」
そこへひかりが、四隻の笹の船に入ったたこ焼きを、お盆に載せて運んで来た。
ひかり「お待ちどうさまでした〜」
さらにその後ろから、アカネさんも、
アカネ「はい、あとさらに二人前ね!」
なぎさ、喜色満面の笑みを湛え、
なぎさ「待ってました〜! たこ焼き3人前、食べまくるぞおお!はぐっ!
(アカネさんが後から運んだ二人前は、なぎさの第2、第3の注文品だったのである)
ガツガツ食べるなぎさを、全員、あっけに取られて見ている。
なぎさ以外の全員「あ、ああ・・・(汗)」
しかし、ゆとり、表情を整え直して、ひかりに、
ゆとり「あ、そうだ。明日の日曜も3人で遊園地に行こうって約束したところなんだけど、よかったらひかりもどう?」
ひかり、一瞬目を輝かせ、
ひかり「え、遊園地っ? あ、でも・・」
そう言って、アカネさんのほうを気遣うように見る。
すると、アカネさん、気を利かせ、
アカネ「ああ、いいっていいって。明日行っといで」
ひかり「いいんですか・・・?」
アカネ「もちろん! あたしの大事なひかりを、ひとりだけ置き去りにさせとくわけにはいかないっしょ」
アカネさん、そう言うと、今度は、ゆとなおみ〜うの方へ向いて、
アカネ「あんたたちも、一緒につるんでどっか行くときは、あたしの店には気を遣わずに、いつでもひかりを誘ってよ〜」
3人、元気よく、
三乙女「はい!」
アカネさん、今度はまたひかりのほうへ向き返り、
アカネ「ひかり、あんたも遠慮しちゃダメだよ。付き合い悪いと、そのうち仲間はずれにされちゃうよ〜」
ひかり、笑顔で、
ひかり「はい!」
美羽「よかった〜。今日ひかりを誘わなかったこと、ちょっと気にしてたから」
奈緒「それに、遊園地は一人でも多いほうが賑やかで楽しいもんね〜」
ゆとりも、安心の笑顔で、
ゆとり「誰だって、仲間はずれはイヤだしね」
ひかなおみ〜う、笑顔で、
ひかなおみ〜う「うん!」
ゆとりは、そう言った後、はっとして、なぎさのほうへ向き、
ゆとり「あ、なぎささんも一緒にどうですか? 遊園地」
奈緒、嬉々として、
奈緒「あっ! それ、最高のグッドアイデアジャンジャン! (なぎさのほへ向いて)行きましょうよお〜。美墨なぎさ先輩!」
なぎさ、たこ焼きをググッと嚥下してから、ちょっと困りながら笑んで、
なぎさ「え〜遊園地? 遠慮しとくよ。ああいうのは中学生までだよ」
アカネ、嫌味な笑顔でつっつくように、
アカネ「そんなこと言って、藤村君の誘いなら遊園地だろうが、着ぐるみショーだろうが、喜んで行くくせにぃ〜」
なぎさ、笑顔で、
なぎさ「そりゃ藤P先輩に誘われれば! あ・・・(アカネさんにノセられたことをちょっと恥じて)。ん、んっんっ!(咳き込んで) だいいち、藤P先輩が、着ぐるみショーなんかに行きたがるわけないじゃないですかあ」
アカネ「え〜、わかんないよ〜。男の人って、本当は行きたいところにも、プライドとかが邪魔して行けないっていうことがよくあるそうだから。そういうとき、彼女とのデートを口実にするらしいよ」
なぎさ「そんなものなんだ〜? 男の人って見栄っ張りなんですねー」
アカネ「何も男の人だけじゃないよぉ。女の子だって、彼氏とのデートを口実に、女の子だけじゃ行けないようなところに行ったりするじゃん」
なぎさ「たとえば?」
アカネ「ん〜、たとえば〜・・・たこ焼き屋、とか?」
なぎさ「あ、確かに・・・って、じゃあアタシはなんなんですかっ!?」
なぎさ、自嘲気味に変顔。
アカネ「ん〜、なぎさの場合は、彼氏がいないほうが気楽にどこへでも行ける珍しい行動派だよね」
なぎさ、たこ焼きをいっぺんに二個も頬張りながら、
なぎさ「めうらひいって・・・お、おういういいえふか(翻訳:珍しいって・・・ど、どういう意味ですか)・・・?
アカネ「どういう意味かって? んとねえ・・・」
アカネさん、そう言うと少し遠方に視線を向け、
アカネ「あ、藤村君!」
なぎさ、ゴクッとたこ焼きを飲み下し、後ろを振り向きながら、
なぎさ「ええ〜、あ、ありえない。マジぃ〜!?」
アカネさん、ニヤニヤしながら、
アカネ「へへ、ウソ〜」
なぎさ、アカネさんのほうへ向き直り、赤面しながら
なぎさ「あ〜、アカネさん、ひどお〜い。なんでウソつくんですかあ〜?」
アカネ「なんでって、あんたが、男の人がいるときより、いないときのほうが気楽にたこ焼きが食べられるってことを証明するためだよ」
ゆとり、ハッとなって笑い、
ゆとり「あ、アカネさん、冴えてるう!」
なぎさ、しょぼくれた顔で、
なぎさ「冴えてるって・・・もう、ありえなあああ〜い!
一同に笑いが起こる。
一同「ははははは!」

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