・ 目次 / 第14話「喧嘩」 (前のページ/次のページ) ・
ひかりとゆとり、頷き合い、変身モード。
ひかり&ゆとり「ツーショット・ハーモニック・レイディエーション!!」
*お互いのコミューンをお互いに向けて或るボタンを押す(ツーショット)。
すると、互いのコミューンから光線が放射され(レイディエーション)、ひかりの光線はゆとりに光の輝きのパワーを、ゆとりの光線はひかりに光の速さのパワーを互いに送り、それぞれに不足するパワー素を補い合い、「ふたりはプリキュア」へと、互いを互いに高め合う(ハーモニック)のである。
ルミナス、シャイニールミナス風に両手を広げ、髪の毛をたなびかせながら、
キュアルミナス「とわに煌めく光輝の使者・キュアルミナスッ!」
ラピッド、ホワイトのバンダナをたなびかせ、胸の前に両腕を交叉させ、両こぶしグーで、ボクシングのガードのようなポーズを取り、
キュアラピッド「とわに駆け巡る光速の使者・キュアラピッドお!」
ふたりともそれぞれそのままのポーズで、並んで映し出され(ルミナスが右、ラピッドが左)、
ルミナス&ラピッド「ふたりはプリキュア!」
さらにラピッド、一回転して、胸のところでグッとしていた腕を突き出し、ビンと指差す(夏京の贋プリキュアの指の突き出し方参照)
ラピッド「時の流れを捻じ曲げるあなたッ!」
ルミナスは、シャイニールミナスのように広げていた両の手を、交叉させるように胸に柔らかく宛がい、うつむき加減になって両目を一瞬聖母のように閉じたあと、碧眼の瞳をカッと見開いて正面に向き直り、毅然とした落ち着きのある、しかし優しい声音で、
ルミナス「素直な心にお戻りなさい!」
続いてL&Rのコミューンからセインフ・スワンフが、間髪を入れず、呼応し合う。
セインフ「スワンフ!」
スワンフ「セインフ!」
すると、二人がそれぞれ光輝き出す。セインフは真っ赤なあけぼの色に、スワンフはゆうやけ色に。そして叫ぶ。
セインフ&スワンフ「いざ行かん、ミルキーウェイシップへー!!」
するとふたりはコミューン形態から生き物形態になり、それぞれの翼がググッと伸び広がり出す。
そして、セインフとスワンフは、羽ばたき、上空へ舞い上がって行く。
ムージョもなぎさも、それを驚いて見ている。
ムージョ「なんと!」
なぎさ「ええ〜?」
二匹は、しばらく上空を旋回した後、今度は隼のようなスピードで急降下して来て、ルミナスとラピッドの足を掬い払うようにして、体をふわりと浮かせる。
ルミナス「あっ!」
ラピッド「あっ!」
ふたりが尻から落ちたところをセインフとスワンフは余裕顔で背中に乗せ、そのまま、ミルキーウェイシップのほうへトランスポートして行った。
それを見たムージョ、こんどは不敵な笑みに変り、
ムージョ「ふ。そういうことですか。やはりシスター・シーズンでしたか・・・」
そう独りごちると、プリキュアたちの後を追うように飛び立って行く。
ムージョ「ンッ!」
取り残されたなぎさは、一瞬キョトンとしていたが、少し自嘲気味に笑みを浮かべて、テーブル席に普通に座り直し、呟く。
なぎさ「ここからはあの子たちに任せるしかないよね・・・」
そして、なぎさは、テーブルの上に置かれていたほのかの写る写真を徐ろに取り上げ、
なぎさ「ね、ほのか・・・」
と語りかけた。
両親とたこ焼きを囲み、幸せそうに笑むほのかの顔写真が、なぎさ視線で再びアップされた。
ミルキーウェイシップのデッキ上。
すでに到着しているプリキュアを追って、ムージョが後れてやって来ると、デッキには降りず、マストのほうにまで上昇し、ポールの上に立つ。
プリキュアのふたり、身構えながら、見上げる。
ムージョ、マストから、キョロキョロと船の全貌を眺め渡してから、
ムージョ「ほお。これが噂に聞くミルキーウェイシップですか。穴だらけのナラクーダ号に比べ、なんて綺麗なんでしょう。さすが時の船・・・」
下のラピッド、ムージョを見上げながら、苛立って、
ラピッド「そんなとこに立ってないで、降りて来たらっ!?」
ムージョ、ゆっくりスウッと降りて来る。
ムージョ「ふふ」
ムージョ、降り立つと、警戒するプリキュアの前に対峙し、
ムージョ「今日は覚悟してくださいね。あなたの力をこれ以上出させるわけには行かない緊急の理由がこっちにはあるんですからね・・・シスター・シーズン」
ルミナス「えっ!?」
ラピッド「だ、誰に向かって言ってるの?わたしたちはシスター・シーズンじゃないわよっ!」
ムージョ「おほほ。ご冗談を。このあいだの海での大活躍といい、さきほどの光る力の発揮といい、明らかにシスター・シーズンの能力」
ラピッド、ハッとなって、
ラピッド「あ、あれは・・・わたし自身よくわからない・・・」
ムージョ、怒りの表情に変り、
ムージョ「これ以上オトボケにならなくてもよくってよ!いつまでもわたくしの目はごまかせませんわよ!」
そう怒鳴るとムージョ、疾駆し、ラピッド目がけて突進して来る。
ムージョ「ハアアアアアッ−!!」
ラピッド「速いッ!」
驚くラピッド。
だが、ムージョは、ラピッドに十分に驚愕するゆとりさえ与えない。
ムージョ、一瞬のうちに、ラピッドのガードされた腕にパンチを二三発入れて後方へ押し込み、最後は腰あたりに蹴りを入れる。
ムージョ「ハアアッ!」(ガツンと腰に入る音)
ラピッド「ウウウ!」(苦痛に顔を歪める)
そしてラピッド、そのまま後方へ吹っ飛んで行く。
ラピッド「キャアアア!」
ルミナス「ああ、ラピッド!」
ムージョ、今度はルミナスに攻撃を仕掛ける。
ムージョ、矢のようなパンチを入れながら、叫ぶ。
ムージョ「あなたはっ!シスター・シーズンのっ!なんなのっ!?」
ルミナス、これを躱しながら、
ルミナス「わたしもッ、ラピッドもッ!シスター・シーズンでは、ありませんッ!」
ムージョ「まだッ!しらをッ!切りますかッ!シスター・シーズンたちよッ!」
ルミナス「いい加減にいいいッ!してッ!くださいッ!ハアッ!」
避けながらルミナス、そのように切り返すと、ついにムージョの手首をグッとつかむことに成功。
ムージョ「むッ!?」
ムージョ、ルミナスに動きを封じられ、形相も硬直。
ムージョ「むむうぅぅ・・・!!」
ルミナス「んんんッ・・・」
ルミナスも眉間に皺を寄せ、力を込める。
両者一瞬踏ん張り合った後、わずかに勝ったルミナスが、もう一方の手もムージョの手首に添えると、自らクルッと前転するようにして、ムージョを背負い投げする。
ルミナス「タアア!」
ムージョ「アアアッー!」
ムージョは、マスト周囲に張り巡らされた索具(ロープ)の中に突っ込んで行ったのであった。