・ 目次 / 第12話「ほのかの誕生日」 (前のページ/次のページ) ・
ナラクーダ。
幽霊船甲板上にて、ニヒルーザ、長い筒状の望遠鏡で遠方を望んでいる。
後ろに、リバーサスとムージョが控える。
ニヒルーザ「う〜ん、どんなに倍率を上げても、ちり一粒映らん・・・ひたすら、虚無、あるのみ・・・」
ムージョ、少し失笑気味に、
ムージョ「ふっ、キャプテン・ニヒルーザ、なんてお茶目なんでしょう。ここはナラクーダの海ですわよ」
ニヒルーザ、ピクッとして、顔半分だけ後ろへ返し、少々いらだち気味に、
ニヒルーザ「ええい、わかっておるわ! 何かが映っていたら大変ゆえ、念のため観察してみたまで」
ムージョ、はっとなって、
ムージョ「あっ、これは失礼いたしました。キャプテン・ニヒルーザの深いお考えを読み取れませんで・・・」(頭を下げる)
ニヒルーザ「まあよい。それで、ムージョ、さっそく伝説の戦士どもを討ち損じたそうだな」
ムージョ、その話題を出され、少し悔しそうに顔を背ける。
ムージョ「くッ・・・」
それを見たリバーサス、無表情に、
リバーサス「大口を叩いていたわりには、そのざまか」
ムージョ、ふて腐れた表情でダンマリを決め込む。
ムージョ「・・・」
ニヒルーザ、ボスらしく、ニヒルな笑い声とともに、リバーサスに
ニヒルーザ「グフフ、まあ、そう責めるな。お前もシスター・シーズンを取り逃してばかりいるのだ」
リバーサス「そ、それは・・・」
リバーサスも焦り顔に。
ニヒルーザ「ともかく、やつらのうちの一人が、シスター・シーズン本人なのかどうかを突き止めることが今は先決。それだけでもはっきりさせられれば、大手柄とするか」
リバーサス「では、今回は、またこのリバーサスが・・・」
リバーサスがそう言いかけた瞬間、ムージョが、
ムージョ「フアッ!」
気合の声をかけ、手柄を独り占めしようと、すばやく飛び立って行った。
リバーサス、ムージョの消えた後を見つめ、無表情を保ちながらも呆れたように、
リバーサス「ムージョのやつ・・・」
他方、ニヒルーザは、何も言わず、再び海のほうへ向き直り、望遠鏡を目に当て、「虚無の観察」に戻る。
ミ〜ルキーウェ〜〜〜〜〜イ!
プリッキュア、プリッキュアァ♪♪
プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ!
プ〜リティーでえ、キュ〜アキュッアァ、ふ〜たり〜はッ〜 プリッキュアアアアア!!
二度あるこーとは、三度目〜もー、ぶっちゃけありえるう!
セーラーふーくのふたーりーは〜むちゃくちゃなかよしぃ
お互い〜じーかーんを〜 飛び越えるーたびぃ
キラリィ、かがやァ、くよねえええ〜〜〜〜〜〜〜、ウイッ!
Your Pace, My Pace 進んでーるから つまづいたってIN じゃない?
災い転じて福とな〜すでしょ トラブルだってットラベル!
と〜きーのー流れ〜 泳いでおーもい切り〜
もっとグングンッ!
プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ!(Be close step by step!)
プ〜リティーでえ、キュ〜アキュッアァ、ふ〜たり〜はッ〜 プリッキュアアアアア!!
プリッキュア、プリッキュアァ♪♪
ミ〜ルキーウェ〜〜〜〜〜イ!
プリキュアミニアルバム!
プリキュアシリーズのすべてのお話の名場面のカードを、
アルバムポケットのタイトルに合わせて入れてって、
あなたのコレクションをコンプリートしちゃおう!
雪城邸。
ゆとり、ベッドの上で昼寝の最中。
ゆとり「スウウウ〜ハアア〜(~o~)」
と寝息を立てている。
そこへゆとりの懐から、ボンッと、透明な衣をまとったスワンフが現れ、いびきをかくゆとりを見ながら、
スワンフ「んん〜、不思議なのスワン。いくらゆとりがキュアラピッドに変身できるからって、普段はまだこんな無邪気な子供なのにスワンんん・・」
ゆとりのその無邪気な寝顔、アップで映る。
ゆとり「す〜は〜(~o~)」
スワンフ「でも・・ゆとりが、シスター・シーズンにしか出来ないはずの時の流れの調整を行ったことは間違いないのスワン」
スワンフがそう言うと、第10話、ミルキーウェイシップ甲板上で、ラピッドが旋回し、下界の時間が夜中から昼へと戻って行くシーン、再び回想される。
(ラピッドは・・・・・・スタッとデッキに着地すると、やおら片足を上げ、天に向かって顔を上げるや、右手を顔にかざすようにして、光ったまま左回り(時計の逆回り)にスピンを始めたのである。第10話「アニメスタジオ見学」より)
スワンフ「あれは・・・んん〜・・・」
スワンフ、一人悩み顔。
そのとき、スワンフの背後、障子戸の向こうの廊下から、さなえさんの声が。
さなえ「ゆとりさん?」
スワンフ「あ! ぁっ、ぁっ・・・!」
スワンフ、声を殺してあたふたしながらも、目覚めないゆとりを心配し、
スワンフ「ああ〜、どうしようかしらスワン」
スワンフ、障子の向こうのさなえさんの影と、ベッド上のゆとりの寝顔を、右へ左へとキョロキョロ見比べているうち、ハッとなる。
スワンフ「・・・そうなのスワン!」
スワンフ、そう言うと、ゆとりの耳元で、
スワンフ「ゆとりさん、おやつの時間ですよスワン」(さなえさんの真似)
ゆとり、ピクッとなり、寝ぼけ眼(まなこ)のまま、
ゆとり「ンぁ?」
スワンフ、しめしめとほくそえんで、続ける。
スワンフ「ふふふ。今日のおやつは、えっとお・・・、そう! 抹茶プリンですよスワン」
ゆとり、目をパッと見開いて、
ゆとり「え? 抹茶プリンッ!セ・シ・ボーン!トレ・ビヤ〜ン!」
ゆとりが、そう叫ぶと同時に、スワンフ、ボンッ!とコミューン時計に変わり、ヒュイッとゆとりの懐に潜り込む。
ゆとりはすっかり目覚め、ベッドから跳ね起きる。
すると、障子戸の向こうから、再びさなえさんの声。
さなえ「ゆとりさん、開けてくれますか?」
ゆとり、嬉々となって、
ゆとり「は〜い!」
ゆとりが走り込むようにやって来て、障子戸を開けると、さなえさんが、両手にお盆を持ち、その上になるほどオヤツ類を載せていた。
さなえさん、微笑んで、
さなえ「お昼のおやつに、葛餅と抹茶はどうですか?」
ゆとり、意外の感に打たれた顔に変わって、
ゆとり「あれっ? 抹茶・・・? 抹茶プリンじゃなくて?」
さなえ「あら、抹茶は抹茶でも、抹茶プリンのほうがよかったかしら?」
ゆとり「いええ〜、葛餅と抹茶でもいいんだけど、あれ、おかしいな。確かに抹茶プリンって聞いたような・・・」
ゆとり、訝り顔で頭の整理。でもまとまらない。
スワンフ「キャハ・・・!我ながらすごい勘のよさなのスワン。半分当たってたのスワン。クスクス」
スワンフは、ゆとりの懐の中で、お茶目にほくそ笑んで密かに自画自賛していた。