・ 目次 / 第11話「盗まれた想い出」 (前のページ/次のページ) ・
場面変って、なぎほの、メップルらとのお別れの瞬間。やはりこの河川敷。
ひかりも来ている。
ルルンが光を発する。
ルルン「るる〜!」
すると、それがシャーッと輪になり、その中にだんだんと影が浮かぶ。
それは、石の番人・ウィズダムであった。
番人「では、お別れだ」
なぎほのひかり、無言でうなずく。
「・・・」
番人、懐から、サッと3冊のアルバムを出す。
番人「これを3人に与えてしんぜよう」
ひかり「えっ? これは?」
番人「光の園の様子やわたしたちのその後の様子が写真となって見られる特殊なアルバムだ。しかもこれは君たちにしか見えない」
なぎさ「わたしたちにしか・・・?」
番人「このアルバムによってわたしたちはいつまでも想い出でつながっているのだ」
ほのか「想い出でつながっている・・・?」
番人「そうだ。そしてこの想い出でつながっているかぎり、完全な別れではないし、いつかまた必ず会えるときが来るだろう」
ほのか「えっ! また、会える・・・?」
番人「うん。ただし、君たちの強い思いが必要だ。君たちの想いがなくなれば、このアルバムには何も写らなくなる」
なぎさ「だいじょうぶ。そんなこと、ぜ〜っっったい、ありえないっ」
そう強調すると、なぎさ、ついに泣き出す。
なぎさ「う・・・う・・」
メップル「なぎさ〜ああああん!」
メップルも大泣きする。
すると、ミップル・ポルン・ルルンも泣き出す。
三匹「うえええ〜ん!! おおおおん!」
番人だけは冷静。
番人「ならば、また会える日を楽しみにしているぞよ。ではっ!」
ひかり「え、もう・・・?」
しかし番人は何も答えず、或る所作を行う。
すると、空間に七色に輝く虹のような空洞が開き、
番人やメップルら、その中へ吸い込まれて行くように、薄く薄くなって消えて行く。
メップル「なぎさあああ、なぎさあああ!」
なぎさ、両目、落涙しながら、
なぎさ「メップルウウウ! あ・・・」
メップル「なぎ・・・s・・・」
ホワンと消えてしまう。
ミップル「ほのかあああ」
ほのか「ミップルウウウ!」
ほのかも大泣きだ。
ミップル「「ほの・・・k・・・」
消えて残像が少し見える。
ほのか、ビックリしたように目をカッと見開き、
ほのか「ああっ! ミッ!・・・・。う・・・う・・」
ポルン&ルルン「ひかり、ひかり〜〜〜」
ひかり「ポルン! ルルン!」
ひかりも泣いている。
ポルン&ルルン「ひか・・・r・・・」
ほとんど消えて二体の影しか見えない。
ひかりも驚く。
ひかり「ああっ! ポルンッ、ルルンッ! ううう・・・」
ひっそりとなって、しくしく泣く3人。
なぎさ、すべてを数珠繋ぎのように思い出す。思いつめたような表情で語り出す。
なぎさ「そうよ・・・みんなどこに行っても、わたしたちは強い思いで結ばれてるのよ。だって! こんなに美しい想い出があるんだからっ!」
そのとき、アルバムムカツキーに異変が起こったのである。
ムージョ「むっ!?」
ムカツキーのアルバムがトロケ出したのだ。
ムカツキー「ムカツキぃぃ!!」
ラピッド「ど、どうなってんの!?」
ルミナスは、
ルミナス「あああっ」
と驚きながら、
ルミナス<あ! ひょっとしてなぎささんの想い出がもとに・・・?>
そのなぎさも、事態がよく飲み込めていない。
なぎさ「なんで・・・?」
ムカツキー、原形をとどめないほど崩れたところで、ついにボムンッと爆発。
ムカツキー「むかつきいいい〜!」
オチツキーへと分解。
オチツキー「オチツキ〜ヤ、オチツキ〜ヤ、オチツキ〜ヤ」
ムージョ「なんとっ・・・?ま、まさかっ!?」
ムージョは、やっと、なぎさが、強い思いで、ムージョに盗まれた想い出を取り返したことに感づき、なぎさのほうへ視線を向けた。
ムージョ「あのお嬢さんが、じ、自分の力で・・・」
なぎさは、自分がムカツキーを破壊したとは知らず、少し離れたところで、無邪気に喜んでいる。
なぎさ「なんかしんないけど、ばんざ〜い!」
なぎさの様子を見て、ルミナスとラピッドも思わず微笑む。
L&R「は、はは」
ムージョ「ううう!」
さらにL&Rは、ムージョが動揺したと見て、互いに頷き合い、すばやく手をつなぐと、ムージョに向けて、
ルミナス「光る時、かける(×)」
ラピッド「走る時、イコール(=)」
ルミナス&ラピッド「プリキュア・アストラル・トルネードオオ!!」
超音波のような渦巻状の閃光がルミナス&ラピッドの全身から発せられ、原爆のようにゆっくりと広がって行く。
アストラル・トルネードは、時の流れの重みを原動力にしている。
時の流れに逆らうナラクーダの者たちには、最も効果的な斥力を持つ。
ムージョ「ううう!」
ルミナス&ラピッド「はぁ!」
ムージョ「くうう。これが時の流れの重みですか・・・確かに、お・も・い・・・くっ!たあ!!」
ムージョ、踏ん張りきれず、退散。
なぎさ「終わったあ・・・」
なぎさ、戦いが終わると、途端に力が抜けたような表情になり、
なぎさ「あの想い出を忘れるなんて・・・ありえない」
とひとり呟いた。
変身を解かれたひかりとゆとりが、なぎさのもとへ駆けて行く。
ひかり「なぎささ〜ん」
ゆとり「だいじょうぶですかあ?」
なぎさ、やや寂しそうに笑い、
なぎさ「うん、大丈夫」
ひかりとゆとりに、サアっと笑顔が戻る。
ひかり&ゆとり「わあ!」
さらに、ひかりが、
ひかり「あの・・・なぎささん。思い出せましたか。ほのかさんとのお別れのお話・・・」
なぎさ、神妙な表情で、
なぎさ「うん・・・」
ゆとりは、ひとり慌しく、
ゆとり「ああ、そうだった!! それ聞かなくっちゃ。それでなぎささ・・・」
しかしなぎさは、ひかりとゆとりにクルッと背を向け、俯き加減に歩み出す。
ゆとり「あ・・・」
ひかりとゆとり、「ん?」と怪訝そうになぎさの背中を見つめている。
だが、やがてなぎさ、顔を上げると、口元に笑みを浮かべ、心中独白。
なぎさ<やっぱりこれは、あたしとほのかだけの想い出。未来につながる生きた想い出だもん・・・ほのかっ、あたしの強い思いを込めて、飛びっ切り素敵な誕生日プレゼントを考えてあげるからね。どれだけ時が経っても忘れられないくらいのっ!>
そして、歩きながら、背伸びするように両手を挙げ、大声で、
なぎさ「よ〜し、とりあえずたこ焼き食べに行くかああ!」
ひかりとゆとり、いつもの元気ななぎさが戻ったのを見届け、互いに顔を見合わせ、無言でニッコリ。
ひかゆと「ふふ」
プリキュアアルバム!
ひかり「4月4日といえば・・・?」
ゆとり「ほのまつりィ〜!」
ひかり「はい、当たりです」
ゆとり「ひかりったら、またアタシを間違わせて、うんちくを披露しようとしたでしょ。前回の次回予告からその手には乗らないって言ってるのにい」
ひかり「いえ、わたしにはうんちくなんて、とても・・・」
ゆとり「でも、今回はひかりのうんちくがどうしても必要みたいだよ」
ひかり「え?」
ひかり&ゆとり「ふたりはプリキュア ミルキーウェイ。第12話「ほのかの誕生日」」
ひかり「わたしのうんちくって何の?」
ゆとり「ほのかさんの誕生日祝いの」
ひかり「ええ、なんですか?」
ゆとり「ヒント!ほのかさん曰く、『もしなぎさが外国に行ったら懐かしく感じるものが、わたしのほしいもの』だって」
ひかり「わかりました!」
ゆとり「ああ〜。ひかり、今言っちゃダメだって。それは次回のお楽しみ。今は次回予告なんだから、空気読んでよね」
ひかり「すみません。やっぱりわたしにはうんちくなんて無理です。クスン。ゥう・・・」
ゆとり「いや、ああ、ゴメン、ゴメンね、ひかりちゃ〜ん!」
またみてね!