■ 第6話「日本舞踊」

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・第15幕

稽古部屋。
すでにすべてが回復し、奈緒が風呂上り用のピンクの浴衣を着て踊る。他の3人も浴衣を着て端坐し、待機している。
奈緒「よっと、よっと」(だいぶ上達)
浴衣のゆとり、奈緒を見上げ、
ゆとり「おお、奈緒、だいぶ様になって来た感じだね」
美羽「へえ、着てみるもんだね。じゃあ、次は私ね」
美羽も浴衣姿で踊る。
さなえさん、微笑んで、
さなえ「初めから、浴衣を用意しとけばよかったですね。みなさん、すっかりお上手になりましたよ」
ゆとり、みんなに向かって、
ゆとり「でもさあ、やっぱりさなえおばあちゃんの模範演技も見てみたいよね」
踊っていた美羽もハッと立ち止まり、
美羽「あ、そうだよね。おばあちゃん、見せてください」
奈緒、笑顔で大きく頷き、
奈緒「いいじゃん、いいじゃん。今日の締めくくりに一発バシッと決めてくれませんか!?」
さなえ「え?おほほ、困りましたね・・・」(なんとかやり過ごそうとしている)
そのとき、やはりピンクの浴衣姿のよく似合うひかりがポツリ、
ひかり「あの」
さなえ「え?」(ピクッと反応)
ひかり、申し訳なさそうに微笑んで、
ひかり「わたしからも・・・お願いします」
さしものさなえさんも、ひかりのこのムードには勝てず、
さなえ「そうですね。・・・じゃあ一曲だけ」

そう言って立ち上がると、CDで得意の曲をセットし、舞台に立ち、演奏が始まると同時に、扇子を回し始める。
扇子さばきが絶妙の優雅な舞い。まさに蝶が舞っているようである。
手振りも利かせ、手弱女(たおやめ)ぶりが見事に表現される。
一同、声も出さず真剣な眼差しで見入っている。

演奏終わり、舞踊も終わる。
さなえさん、一礼。
さなえ「お粗末さまでした」
一同、自然と拍手喝采。
ゆとり「すごい、すごい!さなえおばあちゃん、サイコー!」
美羽「全然違うよね。どうしたらあんなに優雅に踊れるの?」
美羽、ひかりのほうへ向いて、
美羽「ねえ、ひかり、生科部の練習課題にするのはちょっと無謀じゃない?」
ひかり、ためらいがちに、
ひかり「う、うん・・・」(傍らに置いている例の箱に軽く手を添えながら)
さなえさん、ひかりが手を添えた箱に気づく。
さなえ「おや、ひかりさん、それは?」
ひかり、そう問われると、その朱塗りの箱を両手で抱え持ち、
ひかり「あ、さっき蔵に入ったとき、見つけて、興味があったから持って来ちゃったんです。すみません」
ゆとり「ひかり、それなんなの?」
さなえさんが代弁する。
さなえ「百人一首ですよ」
ゆとり、素っ頓狂な声と表情で、
ゆとり「百人一首?」
さなえ「今時の娘さんで、そういうものに興味を持つひとなんて珍しいですね。ほのかくらいのものだと思ってましたけど」
ひかり、意外顔で
ひかり「え、ほのかさんもお好きだったんですか?」
さなえさん、微笑を絶やさず、平然と、
さなえ「ええ、小学生のときには全部覚えて、お正月のカルタ大会で大学生に勝ったこともありましたよ」
奈緒美羽ゆとり「へええ!!

ひかり、直訴するような真剣な目つきで、
ひかり「あの、おばあちゃん、これ・・お借りしていいですか?」
さなえさん、柔和に、
さなえ「ええ、いいですよ。ほのかもいないんじゃ、蔵でほこりをかぶるだけですから」
ひかり、抑え気味に喜んで、
ひかり「ありがとうございますっ」
美羽、喜悦の表情のひかりを不思議そうに見ながら、
美羽「ひかり、それ借りてどうするつもり?」
ひかり「美羽、生科部でこれ使えないかなあ?」
美羽「え?生科部で?」
ゆとり、ちょっと付いて行けないといった呆れ顔で、
ゆとり「ひかりの考えてることはよくわかんないね、ときどき」
そこで奈緒、我が事を自慢するように、胸を張って、
奈緒「ひかりの心を読みたかったらね、十を聞いて一を知るくらいの頭の回転の速さが必要なんだよ」
美羽、合点の行かないような顔になり、疑うような声で、奈緒に、
美羽「ん?・・・な〜お、それを言うなら、一を聞いて十を知る、じゃなかったっけ?」
奈緒、体裁悪そうに、苦笑いを浮かべ、
奈緒「あれ、そうだっけ?実はここに来たとき、雪城先輩のぶっとい辞書開いて、たまたま目に入った言葉だったんだよねー」
ゆとりは、合点の行ったようなさっぱりした顔で、
ゆとり「なんだ、そうだったんだ」
ひかり、涼しい顔で、
ひかり「奈緒、そういうのを『道聴塗説』って言うらしいよ」
奈緒「ど、どうちょ?なに?」
美羽、軽くバカにするように、
美羽「な〜お、文学少女のひかりについて行こうとしたってダメダメ」
ゆとり「だねー。奈緒はどうせまた聞きかじりのことばを、すぐ知ったかぶりして使ってさ、そのあときれいさっぱり忘れちゃうだけなんだから」
ひかり、ゆとりのほうへ向いて、
ひかり「あ、ゆとりさん、すごい。大体そういう意味です、道聴塗説って」
ゆとり、目を大きくして驚き喜び、
ゆとり「え〜、そうなんだ!アンビリーバブル!アタシってひょっとして天才!?」
奈緒、冗談半分に、しょげてみせて、
奈緒「ていうか、そんな意味〜?ひかり、私をさんざん持ち上げといて、最後に落とさないでよ〜。ひかりのいじわるう」
ひかり「ごめ〜ん」
ひかり、珍しく、チロッと舌を出して、苦笑い。
一同笑い。
一同「ははははは」

・第16幕

ゆとりの部屋が映る。ほのかの笑顔の写真またアップ。みんなの笑い声が微かに、ここまで届いて来ている。
さらにベッドの上。
ことわざ辞典が開いている。
開いているページの項目は、『虎穴に入らずんば虎子を得ず』になっていた。
『一を聞いて十を知る』ではなかった。

● CM

ミルキーウェイシップ!
お風呂に浮かべて遊べる。
ライトアップも出来て、キレイ。

● ED

Datte 待ってらんないじゃん!戦うより、笑い合いたい・・・

● 次回予告

ひかり「弟を海洋博物館に連れて行くんですけど、ゆとりさん、ご一緒にどうですか?」
ゆとり「え〜行く行く!どんなものがあるの?」
ひかり「船の模型とか古代魚のCGとか・・・」
ゆとり「ムカツキーの標本とか?」
ひかり「ああ、あるかもしれませんねえ」
ゆとり「え?じょ、冗談で言ったのにぃぃ!」
ひかり&ゆとり「ふたりはプリキュア・ミルキーウェイ。第7話「海洋博物館」
ゆとり「ひかり、たまに、いや、しょっっっちゅううう、冗談通じないことあるよね」
ひかり「へえ、そんなものでしょうか?」
ゆとり「いや、だからそのリアクションがさあ、天然っていうか・・・」
ひかり「あ、そうだ!その博物館、天然記念物のカブトガニもいるそうです。早く見たいですう」
ゆとり「あたしには、天然記念物はあなただけで十分だよ」

またみてね!

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