・ 目次 / 第5話「ショッピング」 (前のページ/次のページ) ・
夜、アカネさんのアパート。
トゥルルルルッと電話の着信音あり。
アカネさん、ひかりを呼ぶ。
アカネ「ひかり〜、電話だよ〜」
ひかり「は〜い」(部屋の向こうから声が聞こえる)
ひかりリビングのドアをガチャッと開ける。
まだ普段着。いつものオフショルダーのシャツ、紫のタンクトップ、ロールアップデニムのジーンズ、薄ピンクのアンクレットのいでたち。
アカネさん、笑顔で受話器を差し出しながら、
アカネ「ゆとりから」
ひかり「え、ゆとりさん?」(かなりの意想外顔)
ひかり、受話器を取って、
ひかり「はい、もしもしひかりですけど・・・明日?いいですけど。はい、はい、(声を潜めながら)え、スワンフが? じゃあ待ち合わせ場所は・・・」
アカネさん、笑顔で見ている。
ひかり「それじゃあ、おやすみなさい」(ひかり、電話を切る)
ひかり、アカネさんのほうへ振り向きざま、言い出しにくそうに、
ひかり「あの、アカネさん・・・」
アカネ「ん〜?」
アカネさんは、もう返事を用意しているかのような余裕の態度。
ひかり「明日のお昼、お店・・抜けていいですか?」
アカネさん、莞爾と笑み、
アカネ「ゆとりとデートお?いいよ、行っといで」
ひかり「いえ、そんなのじゃ」(苦笑い)
ミ〜ルキーウェ〜〜〜〜〜イ!
プリッキュア、プリッキュアァ♪♪
プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ!
プ〜リティーでえ、キュ〜アキュッアァ、ふ〜たり〜はッ〜 プリッキュアアアアア!!
二度あるこーとは、三度目〜もー、ぶっちゃけありえるう!
セーラーふーくのふたーりーは〜むちゃくちゃなかよしぃ
お互い〜じーかーんを〜 飛び越えるーたびぃ
キラリィ、かがやァ、くよねえええ〜〜〜〜〜〜〜、ウイッ!
Your Pace, My Pace 進んでーるから つまづいたってIN じゃない?
災い転じて福とな〜すでしょ トラブルだってットラベル!
と〜きーのー流れ〜 泳いでおーもい切り〜
もっとグングンッ!
プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ、プーリキュッアッ!
プ〜リティーでえ、キュ〜アキュッアァ、ふ〜たり〜はッ〜 プリッキュアアアアア!!
プリッキュア、プリッキュアァ♪♪
ミ〜ルキーウェ〜〜〜〜〜イ!
ウォッチコミューン
ひかり「明日は朝からお店のお手伝いなの」
セインフ「7時になったら起こしてあげようセイン」
セインフが目覚まし時計に変身。
ウォッチコミューン!
翌日・日曜日朝10時ごろ。ゆとり、路上を歩きながらスワンフと会話。
ゆとりは、いつもの普段着
『緑のカチューシャあり。
上着は黒のボレロ(前を大きく開いたカーデガンみたいなもの)に薄クリーム色のベアトップ(ベア(=裸)。胸部分のはだけたシャツ)。
下は、デニムのホワイトショートパンツに、チェックのオレンジシャツの腰巻。緑のハイソックス。ライトなレッドにグリーンの混ざったジョギングシューズ』
ゆとりとスワンフの会話。
ゆとり「スワンフ、いい?あなたがセインフに会いたがってるってことになってるんだから、ちゃんと話合わせてよ」
スワンフ「別にいいけど、セインフが勘違いするのがちょっと怖いのスワン」
ゆとり「勘違いって、あなたたち、恋人同士なんでしょ?」
スワンフ、ちょっと焦って、
スワンフ「まだ恋人っていうほどじゃないのスワン。友だち同士なのスワン」
ゆとり、意外そうに、
ゆとり「え〜でも、もう夫婦みたいに仲良く見えるけどお。あなたたち一体いつから友達同士?」
スワンフ「ん〜、思い出せないのスワン」
ゆとり「え〜? 大切な馴れ初めがいつだったか、忘れちゃったの? だめじゃん」
スワンフ「そうは言っても、百億年くらい前のことを思い出すのはたいへんなのスワン」(すごいことを、サラリと言い切る感じ)
しかし、ゆとりは当然驚愕。
ゆとり「な、百億年も前!? あなたたち一体歳いくつ?」
スワンフ「それも忘れたのスワン」(恥ずかしそうに、透明な羽衣の袖つきの手で頭をカキカキ)
ゆとり、ブツブツ独り言のように、
ゆとり「はぁ、まあいいや。とわびとの庭の時間感覚が常識を超えてるってのは薄々感じてるし。アタシだって、それに巻き込まれて、過去のことが思い出せないし」
ゆとり、再度スワンフを見下ろして、
ゆとり「でも、そんなに長い付き合いなのに、まだ友達同士って、ちょっと進展なさすぎじゃない?」
スワンフ「そうなのかしらスワン? 私たちは時の従者だから、時の流れには忠実なのスワン。知り合って、友達になって、そして恋人になるためにも、時の流れと楽しく付き合えないと、時の従者は勤まらないと思うのスワ〜ン」
ゆとり「ふ〜ん、要するにとわびとの庭の人たちってのんびりしてるんだね」
スワンフ、苦笑いしながら
スワンフ「そうとも言うのかしらスワン?」
ゆとり「アタシなんかせっかちだから、そんなとこじゃたぶんやって行けないな」
ゆとりが、スワンフとの会話を打ち切るように独りそう呟きながら、無表情に見上げた前方に、まあまあ都会っぽいビル街の景色が控えている。
(本日の舞台になる場所を暗示)
第5話「ショッピング」!
ビル街の只中。
往来の待ち合わせ場所にひかりが立っている。
ひかりのファッションは、第2の普段着。水色とクリーム色の横ストライプの七部袖シャツ(Uネックカットソーで、やはり肩辺りが露出している)、膝丈のオレンジスカート、くるぶしの上で折ったイエローのソックス、そしてシューズは従来のスニーカー(つまり、トップ画像のいでたちからデラタコカフェエプロンを取り去った状態)。
ひかり、ぼんやりしながら内省。
ひかり<ゆとりさん、もうそろそろ来るかなあ。・・・>
ゆとりのことを思い、そのまま前回の回想。
ひかり<ゆとりさんの大活躍でバスケ部が勝った。生科部で美羽たちとおむすびを作って食べてもらった甲斐があったかな。ゆとりさん、試合の途中、ちょっと独りで突っ走ってるところもあったけど、どんどんチームに馴染んで来てるみたい。周りはみんなゆとりさんを前からチームメートだと思ってるけど、ゆとりさんにとってはあれが初めてのバスケの試合なんだよね。みんなと時間がずれちゃってるのに、すぐ追いついて来るなんて、ゆとりさんすごい人だな。私ものんびりしすぎてるところがあるから、もっとゆとりさんを見習って、テキパキやらないと・・・>
そこまで独白し終わったちょうどそのとき、ゆとりが声をかけて来る。
ゆとり「ひかり、お待たせ〜」
ひかり、爽やかに、礼儀正しく、
ひかり「あ、こんにちは」
さっそくひかりのポーチからセインフが勇んで顔を出す。
セインフ「スワンフ〜! 急に僕と会いたくなったって聞いたセイン。とっても嬉しいセイ〜ン!」
スワンフ、目をそらして、あえてつれなさそうに、
スワンフ「勘違いしないでスワン。とわびとの庭ではいつも一緒に時の従者の勤めを果たしてたのに、ここでは別々に暮らしてるから、たまには会わないと、時の流れがおかしくなると思っただけなのスワンッ!」
セインフ「え!? それが本音かセイン?・・・ショックだセイン〜。来るんじゃなかったセイン・・・」(急激に落ち込む)
ゆとり、ひかりの持つセインフを見下ろし、落ち込んでいるのも意に介さず、追い打ちをかけるように説教口調で、
ゆとり「なんなの、なんなの。来るんじゃなかったとは。スワンフをここまで連れて来たアタシへのお礼は?」
セインフ「ありがとうセイン・・・」(しょんぼりしながら)
スワンフ、ちょっと同情を誘われ、申し訳なさそうに、
スワンフ「セインフ・・・ゴメンねスワン。ちょっと言いすぎたのスワン」
セインフ「もういいんだセイン」(しょげて、隠れようとする)
スワンフ、優しく宥めるように、
スワンフ「セインフはスワンフにとって、すごく大切なお友達なのスワン。それはホントよスワン」
セインフ、ため息をつくように
セインフ「友だちセインかあ・・・」
ひかりも、あまりにすねるセインフに、一言注意する必要を感じたらしく、
でも、優しく宥め慰めるような口説で、
ひかり「セインフ、『すごく大切なお友達』って言ってもらえるだけでも幸せだと思わなきゃ」
ゆとり、ひかりのそのセリフを聞いて、俄かに嬉しそうな顔になり、ひかりに声をかける。
ゆとり「ついでなんだけどさあ、ほらアタシ、この街のことまだよく知らないじゃない」
ひかり「ええ」
ゆとり「でも、そのこと理解できるのひかりくらいしかいないし、よかったら、街を案内してほしいんだけど」
ひかり、得心したようにとてもスムーズに愛想良く、
ひかり「あ、そうですね。私もあんまり詳しくないですけど、それでもよければ」(ニッコリOKサインで締め)
ゆとりもスムーズに話が進んで行くのを感じ、安心の笑顔で、
ゆとり「いいよ。ありがとう」
ひかり「じゃあまず、どんなところへ行きたいですか?」
ゆとり、友好的に笑みながら腕を組んで、
ゆとり「そうだなあ・・・可愛いアクセサリー置いてるところ」
ひかり「可愛いアクセサリー・・・(少し考えて)はいっ!」