■ 第4話「バスケ初陣」

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・第6幕

体育館内。
試合直前。文武ヶ丘チーム、バックボードの下でシュートの練習に余念がない。
文武中のユニフォーム、黒の地にイェローのラインと背番号と「文武ヶ丘」の文字。下の短パンも同じデザイン。
ベローネ側、主将の三島由紀子先輩、円陣を組ませる。
三島「みんな、いい?相手はバスケの強豪文武ヶ丘だけど、わたしたちもそれに負けないくらい練習して来たんだから、力に差はないはずだよ。お互いに仲間を信じて、チームが一つになれば必ず勝てる。いいね!?」
選手全員「はいっ!
コートの外のギャラリー。ひかりと美羽が見守る。
美羽「なんか、アタシのほうが緊張して来ちゃったよ」
ひかり「わたしも」(苦笑い)

「ピーっ」と笛が鳴り、審判が両軍をコートへ呼ぶ。
三島「奈緒、ジャンパーやって」
奈緒「はいっ!」(キッとした表情で)
文武ヶ丘応援の生徒たち「いけいけ、モーブ」
ベローネ応援の生徒たち「ゴーゴーベローネ」
審判ボールを上げる。
奈緒と文武のジャンパーがジャンプ。指先一つ奈緒が勝ってタップ。
ボールは自軍のほうへ。
三島由紀子先輩、すぐボールを拾って、ドリブル。
しかし、文武のタイトなディフェンスに遭う。
三島「んッ!」
ゆとり、横から出て来て、パスを要求。
ゆとり「三島先輩!」
先輩、ゆとりと敵のディフェンスを交互にチラ見し、パスするに若くはなしと判断し、
三島「ゆとりッ」(パス)
ゆとり「ナイスパス!」
ゆとり、胸正面でゲット。すぐドリブルに入る。すごいダッシュで相手のディフェンスをかわし、相手陣内へ一直線。
ジャンピングシュート。
ゆとり「たぁぁぁ!」
シュート成功。
奈緒「ゆとり、ナイスッ!」
背後の奈緒、エールの笑顔。
ゆとり、奈緒のほうへ振り向いて、余裕の笑顔で、
ゆとり「へへ、ふつう、ふつう」

奈緒、スローイン。
三島由紀子先輩ゲット。またゆとりにパス。ゆとり、素早くジグザグに動いて敵陣をドリブルで抜き、シュート成功。
このパターンでゆとりのシュートどんどん決まり、審判の笛が「ピーッ」と鳴って、第1クオーター終了。
得点ベローネ14−2文武。
第2クオーターに入っても、ゆとりの独擅場。
ゆとりのシュートシーン、連続して映る。
ゆとり「やぁぁぁあ!」
第2クオーター、終わって、ベローネ30−14文武。
ギャラリーの美羽、驚きの目でゆとりを見る。
美羽「ゆとり、すご〜い。一人で点入れてる」
ひかり「足が速いって得だよね」(自分の苦手分野なので、自嘲気味に苦笑い)

インターバル中、ベローネ陣営。
三島「ゆとり、絶好調だね」(爽やかに)
ゆとり「へへ」(かなり疲れてハアハア息しながら)
三島先輩、それを察したか、
三島「だけど、そのままじゃ後半疲れて来るから、次の第3クオーターからは、パッシングも時おりからめて行こうね」
奈緒、笑顔でゆとりを励まし宥めるように、
奈緒「そうだよ、ゆとりががんばってくれてるおかげで、私なんか、ほら、このとおり、ピンピンしてるしさ」
奈緒、両肘を脇の上で真一文字に突き出し、そのまま上体を左右前後にグイグイ回して、元気をアピール。
ゆとり、笑顔で応答。
ゆとり「まだまだ平気だよ」
しかし、視線を対角線上の敵チームのほうへ向けたとたん、真剣なまなざしになり、
ゆとり<最後まで駆け抜けてやるんだ。絶対に勝ってやる>

相手・文武ヶ丘陣営。
選手A「あの7番〔=ゆとり〕すごいね。どうしよう」
岡野(主将)「あの子、ドリブルとシュート力は確かにすごいけど、一度もパスしてないことに気づいてた?」
選手A「あっ、そういえば・・・」
岡野「彼女がパスする状況に持って行けば、どうなるか・・・」
選手A「ああ、なるほど、さすがキャプテン」
ふたりニヤニヤしながら、ベローネサイドへ振り向いて、ゆとりの背番号7番を見遣る。

● アイキャッチA

ひかりのポシェットから顔を出したセインフが、そのまま翼を広げてパタパタ飛び出し、
ひかり、一瞬宙を見上げて驚いたあと、こちらへ振り向き、ニッコリ。

● CM

ウォッチコミューン。
ゆとり「3時のおやつだ!」
スワンフ「「ふあああ! 3時は3時でも、夜中の3時なのスワ〜ン」
スワンフが、正しい時間を教えてくれる。
ウォッチコミューン!

● アイキャッチB

画面の向こうから翼を広げて飛んで来たスワンフ。ゆとり、俊足で追いつき、ステップジャンプして、スワンフの足をつかみ、宙に浮く。ゆとりにっこりサクセスのピース。その直後に、スワンフの足から手を滑らせ、落ちそうになり、慌てふためく表情。

● Bパート

・第7幕

審判の笛が鳴って、第3クオーター開始。
三島先輩のスローイン。
ゆとりがゲット。
ゆとり「んっ!」
ただしまだセンターの位置。
そこへ相手の岡野主将(長身)が立ちはだかり、極めてタイトなディフェンス。
それを見た奈緒が、斜めから、
奈緒「ゆとりいい〜、こっちいい!」
ゆとり、奈緒をチラッと見るも、なんとか自力でディフェンスをかわそうとする。
しかし、5秒ルールにひっかかってしまう。笛がピーッと鳴る。
ギャラリーのひかりが美羽に聞く。
ひかり「今のは? わたし詳しいルールがわからないんだけど」
美羽「ああ、あれは5秒ルールっていって、パスされたボールを5秒以上持ってたら反則になるんだよ」
ひかり、コートのほうへ向き直して、へ〜顔で、
ひかり「そうなんだ」
文武ヶ丘のフリースロー。見事に決まる。
文武ヶ丘のスローイン。
これをゆとりが見事にカット。猛然とドリブルダッシュしようとするが、またしても岡野主将のディフェンスに遭う。
岡野「ふふ」
ゆとり「くっ!」
ゆとり、嫌そうな顔で相手を睨む。
そこへ奈緒がまた敵の背後斜め横に姿を見せ、
奈緒「ゆとり〜!」
三島「ゆとり、奈緒にパス出して!」
でも、ゆとりパスせず、ドリブル。
しかし、取られそうになって、ドリブルをやめ、両手に持ったまま、立ち往生し、また5秒ルールにひっかかる。
審判の笛「ピーッ!」
ゆとり、自棄になったように、ボールをバンと床面に落として、クルッと自陣へ戻る。
笛の音「ピーッ!」
文武のフリースロー決まる。
ゆとりの足が止められ、だんだん相手のペースに。
奈緒、流れを変えようと、勇んでボールをゲット。
奈緒「よっし!」
ドリブルに入る。しかし、奈緒も、気負いから調子を崩して、ドリブルを相手に奪取され、しばし呆然と立ち尽くす。
奈緒「ああ・・・」
三島先輩だけがなんとか踏ん張り、シュート成功。
しかし先輩の顔に笑みはなく、ビハインドを背負ったような切迫感に満ちている。
三島「ふう・・・」
第3クオーター終了の笛。スコアは、いつしか40−40に。

文武ヶ丘陣営。
選手A「やっぱり思ったとおりね」(にやついて)
岡野「でしょ」
とにやついた後、顔を引き締め、メンバー全員のほうへ向き直り、
岡野「このまま第4クオーターも一気に押しまくるわよっ!」
選手一同「はいっ!」

ベローネ陣営。
ゆとり、肩で息をするほど疲労。
それを見た奈緒、
奈緒「ゆとり、どうしてパスしてくれないんだよ」
ゆとり「ハァハァ・・・」
三島「そうよ、ゆとり。バスケは独りでするものじゃないのよ。もっとチームメートを信じて」
ゆとり、答えず無言でハアハア言っている。
それをすぐ後ろのギャラリーから、見ていたひかりも心配そうに、
ひかり<ゆとりさん・・・>
そのとき、俄かに異変の兆しが!
体育館内の時計の針がピタッと止まり、人々が凍りついたように動かなくなる。
ひかり、隣の美羽に、
ひかり「美羽、どうしたの? 美羽?」
ひかりのポーチからセインフが顔を出し、
セインフ「ひかり、時の流れが止まったんだセイン。ナラクーダの仕業だセイン!」
ゆとり「ひかり〜!」(スワンフを持って駈けて来る)

・第8幕

ふたりして体育館の外へ走り出る。
外で待っていたのが、リバーサス。
リバーサス「伝説の戦士・プリキュア。待っていたぞ」
ゆとり「何言ってるの? こっちは全然待ってないっていうの!」
リバーサス「ん?」(ゆとりのすごい剣幕に、なんのことかと、少し反応)
ゆとり「今大事な試合中なのよ。これからアタシの本当の実力を見せるところだったのに、調子狂うじゃない。早く時間の流れを戻してよっ!」
ひかり、試合のことで熱くなりすぎのゆとりを、心配そうに見つめながら、
ひかり「ゆとりさん・・・」
リバーサス「ふ、時間を元通りにしたければ、俺を倒すことだな」
ゆとり、キッと太い眉毛を吊り上げて、
ゆとり「ええ、わかったわよ!」
ひかりのほうへ向いて、やはり睨むような目で、
ゆとり「ひかりっ!」
ひかり、その目に気圧され、
ひかり「え? ええ・・・」
それでもリバーサスとは戦わねばならないので、やむなくうなずいて同意する。
パシッと手をつなぐ。
しかし、ゆとりがあまりに激しく手をつないで来たため、ひかりはグイッと引っ張り込まれる感じで、思わず前のめりになった。
ひかり「ああ〜あ!」
ひかり、なんとか体勢を立て直し、ゆとりと居並ぶと、変身開始。

ひかり&ゆとり「ツーショット・ハーモニック・レイディエーション!!
* お互いのコミューンをお互いに向けて或るボタンを押す(ツーショット)。
すると、互いのコミューンから光線が発射され(レイディエーション)、ひかりの光線はゆとりに光の輝きのパワーを、ゆとりの光線はひかりに光の速さのパワーを互いに送り、それぞれに不足するパワー素を補い合い、「ふたりはプリキュア」へと、互いを互いに高め合う(ハーモニック)のである。
ルミナス、シャイニールミナス風に両手を広げ、髪の毛をたなびかせながら、
キュアルミナス「とわに煌めく光輝の使者・キュアルミナスッ!
ラピッド、ホワイトのバンダナをたなびかせ、胸の前に両腕を交叉させ、両こぶしグーで、ボクシングのガードのようなポーズを取り、
キュアラピッド「とわに駆け巡る光速の使者・キュアラピッドお!
ふたりともそれぞれそのままのポーズで、並んで映し出され(ルミナスが右、ラピッドが左)、
ルミナス&ラピッド「ふたりはプリキュア!
さらにラピッド、一回転して、胸のところでグッとしていた腕を突き出し、ビンと指差す(夏京の贋プリキュアの指の突き出し方参照)
ラピッド「時の流れを捻じ曲げるあなたッ!
ルミナスは、シャイニールミナスのように広げていた両の手を、交叉させるように胸に柔らかく宛がい、うつむき加減になって両目を一瞬聖母のように閉じたあと、カッと見開いて正面を向き直り、毅然とした落ち着きのある、しかし優しい声音で、
ルミナス「素直な心にお戻りな・・・・
ラピッド「はあああ!
なんとラピッドは、ルミナスが決めポーズのせりふを言い終える前に、気が逸(はや)って、リバーサスに攻撃を仕掛けたのである。
ラピッドとリバーサスの互角の激しい格闘。
ラピッド「ダアアアア!」
リバーサス「はあ、ほおお、はあ!」
ルミナス、バトルに入り込めず、背後から見ているしかない。
ルミナス「ラピッド・・・」
そのうち、リバーサス優勢となり、ついにリバーサスの風波砲が飛び出す。
リバーサス「食らえ!」
ラピッド、まともに食らう。
ラピッド「ウアアアア!」
激しくバックに弾き飛ばされる。
ラピッド、ちょうどルミナスの足元へドスンと落ちて来る。
ルミナス「ラピッド、だいじょうぶ!?」
ルミナス、片足を跪(ひざまず)かせ、仰向けに倒れたラピッドを起こそうとする。
ラピッド、ルミナスの手を借りずに、自力で起き上がる。
ラピッド「まだまだ・・・」
しかし、かなり体力を消耗していて、立ち上がるもフラフラ。それを見たスワンフが、ラピッドのポーチから顔を出し、
スワンフ「ラピッド、ルミナスと力を合わせるのスワン」
セインフも顔を出し、
セインフ「そうだセイン。プリキュアはふたりでひとつだセイン。ルミナス、ラピッドはもう限界だセイン。必殺技を出すセイン」
ルミナス「うんっ」
ルミナス、セインフに言われるがまま、プリキュア・アストラル・トルネードを出すべく、ラピッドと手をつなごうとする。
ところがラピッドは、ルミナスのその手をピッと払い除けたのである。
ルミナス「あっ!

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