■ 第2話「居場所作り」・2

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● Aパート

・第3幕

ナラクーダ。
どこかの異空間を渡航中の幽霊船。
柱時計が懸かっているが針がなく、振り子は止まっている(時間のない世界であることを暗示)。
・・・・・・
キャプテン・ニヒルーザの船室内。その扉にノック音。
ニヒルーザ「入れ」
リバーサス「は、キャプテン・ニヒルーザ、ただいま戻って参りました」
ニヒルーザ、リバーサスに背を向けたまま会話する。
ニヒルーザ「それで?」
リバーサス「は?」
ニヒルーザ「シスター・シーズンと時の従者どもを始末したのか」
リバーサス「いえ、それは」(やや汗)

*ニヒルーザの外貌・・・幽霊船の船長らしく、典型的な海賊風の服。ガイコツの風貌のようだが、バンダナをマスクにして口を覆っており、顔は目しか見えない。独眼にアイパッチ。ナチス風の帽子。帽章には「0(ゼロ)」の字が刺繍されている。ブーツも履く。
目の玉はちゃんとある。ただし緑色。人間と同じくらいの身長。ズングリむっくりの体型。ただ、背後に常にメラメラとした虚無のオーラを漂わせているため、異形の者とわかる。

*リバーサスの外貌・・・ボスのニヒルーザとお揃いの衣装。黒服ずくめ。違う点は、身長があるのと、顔にマスクをしておらず、口がちゃんと見えるところ。顔は、ガイコツ風ではなく、人間風。青い顔をしているが、わりと二枚目。アイパッチ独眼はボスと同じ。

ニヒルーザ「言わずと知れているわ。始末をつけていれば、今頃すでに世界からは一切の動きがなくなり、虚無と化しているはずだからな。しかし、まだ何も変わっておらん」
リバーサス「申し訳ありません。しかし、とわびとの庭で取り逃した時の従者どもの行方はつきとめました」
ニヒルーザ「ほう、どこだ」
リバーサス「ときびとの庭にございます」
ニヒルーザ「ときびとの庭?」
リバーサス「はい。われわれがとわびとの庭を襲撃したとき、時の従者の一部が、ミルキーウェイシップに乗り込み、脱出したようで」
ニヒルーザ「ふん」
リバーサス「しかし、光の河に浮かぶ12の季節の島を、われわれナラクーダの勢力がことごとく押さえたため、ミルキーウェイシップはどこにも立ち寄れず、そのまま光の河の最果てにあるときびとの庭まで一気に進んで行った模様にございます」
ここでやっとリバーサスのほうへ向き直り、ガイコツの風貌が現れる。
ニヒルーザ「そうか、それは出かしたぞ、リバーサス」
リバーサス「はっ」(敬礼するように、シャキッとする)
ニヒルーザが、船室の引き出しから、無時計(秒針が普通の時計とは逆周りの時計:ストップウォッチ型)を取り出し、大事そうにハンカチで拭きながら、
ニヒルーザ「やつらがとわびとの庭に帰れなくなれば、やがてとわびとの庭は、時の源を生み出す力を失い、そのまま全世界の時の流れは停止する」
リバーサス「そのときには、ときびとの庭も同じ運命に」
ニヒルーザ「無論だ。とりわけ、ときびとの庭は、春夏秋冬の四季と朝昼夜の日々の変化を繰り返す活きた時間の世界」
リバーサス「われらナラクーダの最も忌み嫌う色とりどりの季節の変化、朝昼夜の日の光の変化、温かさ、涼しさ、寒さ、明るさ、暗さの絶えざる反復、そのすべてがことごとく、ときびとの庭には溢れているということですね」
ニヒルーザ「そうだ。ちょうどいい。ときびとの庭に隠れておる時の従者どもを滅ぼすついでに、かの世界の時間そのものを破壊し尽くすのだ、リバーサス」
リバーサス「では、まずときびとの庭から・・・」
ニヒルーザ「時の変化を持つ世界は、すべて我らナラクーダの敵。そしてそれらを滅ぼしたときこそ、我輩・キャプテン・ニヒルーザが、この世で最も美しい世界無の創造者となれるのだ。(無時計を突き出し、秒針が右から左へ回る画面をリバーサスに見せながら)行け、リバーサス、ときびとの庭へ」
リバーサス、また直立敬礼し直して、
リバーサス「はっ!」

・第4幕

ひかりの部屋。
すでに就寝前で、ひかりとゆとりが寝巻きに着替えている。
ひかりはピンク地、ゆとりは水色。
ふたりは、ベッドに並んで腰掛けている。
もう入浴も済ませたらしく、ひかりは三つ編みをほどき、髪を全部肩の下まで垂らしている(結構長い)。
ゆとりは、カチューシャを取って、後ろでくくり、ゴムで留めている。
ゆとり「なんか、アタシまで居候みたいになっちゃって、ゴメンね、ひかり」
ひかり「いいえ、アカネさんがいいって言ってくれてるし」
ゆとり「でも、アカネさんまでアタシのことを知ってるって、どういうこと?」
スワンフが顔を出す。
スワンフ「きっと、ゆとりが過去の時をどこかに置き忘れて来たから、その時間の空白を埋めるために、別の過去が流れ込んで来たと思うのスワン」
ひかり「別の過去って? 錯覚?」
スワンフ「う~ん、その別の過去は、もしゆとりが初めからこの街で暮らしてたら実際に起こっていた出来事の流れだから、全くの錯覚とも言えないのスワン」
ひかり「はあ・・・」(理解できたような出来てないような)
ゆとり「でも、じゃあ、なんでひかりだけはそうならないの?」
セインフ顔を出す。
セインフ「ひかりは、今は普通の人間の女の子としてときびとの庭で暮らしてるけど、もともとは光のクイーンの生命だった特別な存在だからだセイン」
ゆとり「またその話になるんだ。ひかり、どういうこと?」
ひかり「え、さあ」(苦笑い)
セインフ「光は時を生む源セイン。時の流れが生まれる以前から存在していた光の園の人々は、時のゆがみの影響を受けずにすむんだと思うセイン」
ゆとり「へえ、なんだかよくわかんないけど、ひかりって特別なんだね。アタシ、あなたに興味沸いちゃった」
ひかり「え、わたし、普通の中学生ですよ」(ちょっとドギマギ)
ゆとり「そお? そうは見えないけどなー」(怪しむ顔)
ひかり「そう、ですか・・・」(アセアセしつつ顔を伏せる)

・第5幕

夜。消灯。ひかりとゆとりは、一つベッドに同衾。
すでにゆとりは熟睡。寝言を言う。
ゆとり「アンビリーバブル!う~~~mm…」
ゆとり、寝相悪く、ひかりの寝るスペースも奪いそうに。
ひかり小さくなって、寝付けない。ベッドの端で困り顔。
ひかり「ふう・・・」

・第6幕

翌朝。登校。ひかりとゆとり、並んで歩く。
ゆとり「あ~、昨日はいろいろあったから疲れてよく眠れたよ~。それにひかりのベッド、寝心地いいしさ」
ひかり「そ、そうですか?」(苦笑い)
ひかり<はあ・・結局ほとんど眠れなかった・・・今日は放課後お店のお手伝いがあるんだけどな>(内心ため息をつきながら)

・第7幕

桃組教室内。朝のホームルーム。
教壇上にいるのは、担任の桜井先生(女性・小太りの中年おばさん。優しそう)。
桜井「来週から一週間、みなさんのおうちに家庭訪問しますので、ご両親のご都合をよく聞いておいてくださいね」
みんな元気よく、
生徒一同「はーい」
ただ、ひかりとゆとりは、
ひかり「家庭・・・」
ゆとり「訪問?」

● Bパート

・第8幕

放課後。
デラタコカフェ。
ひかりがゆとりを連れて到着。
ビーグル車体は、前と同じくオレンジ基調だが、グリーンのラインが目立つ。庇もグリーン・ホワイトのストライプ。
パラソルも、庇に合わせ、グリーンとホワイトのストライプ。その代わり、円テーブルや椅子はピンクに。
ゆとり「へえ、オシャレでカワイイお店じゃん」
アカネ「あ、ふたりともお帰り」
ひかり「ただいま」
アカネ「さあ、あんたたち、すぐ手伝いの用意しなよ」
ひかり「え」(ゆとりのほうを見る)
ゆとり、自分を指差して、驚きながら、
ゆとり「ア、アタシもですか?」
アカネ「なに言ってるの? たまにひかりと一緒に手伝ってくれてるじゃん?」
ひかりがスワンフのセリフ回想
スワンフ「きっと、ゆとりが過去をどこかに置き忘れて来たから、その時間の空白を埋めるために、別の過去が流れ込んで来たと思うのスワン」
ひかり<これも、ゆとりさんが過去をワープして来たことと関係が・・・?>
そこへひかりに声をかける女子一人。それは美墨なぎさそのひと!
* なぎさはベローネ高等部一年に無事進学できた。
なぎさの高校制服もまた、中等部と同じデザイン(深緑のセーラー服・カラーは白・真紅と黒の横縞の短ネクタイ・深緑のプリーツミニスカート・脛中ほどまでの白ソックス・茶のローファー)に変わる。
なぎさ「ひかり!」
ひかり「あ、なぎささん!こんにちは」
なぎさ、ゆとりを見ながら、不思議そうに、
なぎさ「あれ、この子だれ?」

・第9幕

なぎさ、たこ焼きを食べながら、エプロン姿のひかりとゆとりと会話。
*タコカフェエプロンも新調。モスグリーンを基調とし、オレンジ色(これは前と同じ)で、上段に「DELU DELU」、下段に「TAKO」という刺繍が施されている。またポケットにタコチューの可愛いイラストもある。
ひかりの普段着は、・・・こればっかりは変えられない。
が時に、七部袖の横縞シャツとスカート着用もあり。今は従来のもの(ロールアップデニム)。
なぎさ「ええ~!(と大声で驚いたあと、アカネさんに聞かれないよう、慌てて声を潜めて)
なぎさ「それ、ホント? ひかりとこの子がプリキュアに?」
ひかり「はい。わたしにも何がなんだか」
ゆとり「あの、なぎさ、さん?」
なぎさ「ん?」
ゆとり「なぎささんは、どうしてアタシのことを知らないんですか?」
なぎさ「え、だって今日が初対面じゃない。あなたもそうでしょ?」
ゆとり「はい。だけど、他の人はみんなアタシのことを前から知ってるみたいに言うんですよ。ひかりを除いて(ひかりが映る)。アタシを知らなかったのは、(なぎさが映って)なぎささんで二人目」
セインフがひかりのエプロンポケットから顔を出す。
セインフ「それはこの美墨なぎさが、もとプリキュアだからセイン」
なぎさ「わっ、なに?」
スワンフも、ゆとりのエプロンポケットから顔を出す。
スワンフ「プリキュアは光の使者なのスワン。だから、ゆとりのまわりで起こる時のゆがみの影響を受けずにすむと思うのスワン」
なぎさ、セインフ・スワンフを見て、驚き、指差し、
なぎさ「ひかり、なんなの、この子たち」
ひかり、困り顔で、
ひかり「ええ、詳しいことはまた追ってお話します・・・それより、あの、なぎささん、ちょっと相談があるんですけど」

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